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  アガリクス茸は、学名をアガリクス・ブラゼイ・ムリル(Agaricus Brazei Murrill)、和名をカワリハラタケと呼び、原種はブラジル東南部サンパウロの山地に自生する食用になる担子菌類のキノコで、現地では「幻のキノコ」と呼ばれ、古くから民間生薬として利用されてきました。

ブラジル・ピエダーテ地方の高温多湿で特殊な気象条件のもとでのみ僅かに収穫されるキノコのため、一般にはあまり知られることが少なかったのですが、ペンシルバニア州立大学のW・Jシンデン博士とランバート研究所のE・Dランバート博士によりこのキノコの有効成分に関する研究がなされアメリカの分析学会に発表されたのを機に、医学界において一躍脚光をあびることとなったのです。

日本でも昭和50年代以降、このキノコの研究が進められ、特に三重大学医学部の志村桂志郎、伊藤均の両氏と静岡大学農学部水野卓教授の共同研究により、アガリクス・ブラゼイ・ムリルの有効成分である高分子多糖体の特殊性が注目されるようになりました。
 

アガリクス・ブラゼイ・ムリルのブラジルにおける生産量は、乾燥重量で年間約10トン程度であり、そのほとんどがアメリカに輸出されているため、我が国への輸出はほとんど無きに等しい条件です。近年、我が国においてはバイオテクノロジーの技術を駆使した人工栽培と量産化の研究が進められ、世界に先駆けその研究に成功し、一般消費者にわたる程度の高品質の生産体制がとれるようになってきました。
 
 
私たち人間を含めた全ての動物は、生まれながらに自分の身を自分で守るための「生体防御機能」という優れた力を携えています。この「生体防御機能」には恒常性維持機能、免疫機能、自然治癒機能、自然淘汰機能,などが含まれ、これらの機能を有しているため、我々は常に体温や血圧、血糖、ホルモン分泌などを自分の力で一定に調整し、また、体外から侵入しようとする雑菌やウィルスから身を守り、正常細胞から変化するガン細胞を攻撃・処理したり、さらにはケガや様々な症状を自分で改善することができるのです。

一方、この生体防御機能を低下させることにより、自分自身の力で自分の身体を制御できなくなり、様々な症状や病状を誘発することになります。ガン、脳卒中、心臓病、高血圧症、糖尿病、高脂血症をはじめとする様々な現代型疾病を引き起こす極めて大きな要因となっているわけです。

アガリクス・ブラゼイ・ムリルが医学的に注目されてきた所以は、キノコ由来のBRMであるグルカンと呼ばれる高分子多糖体が他のキノコに比べ極めて高濃度に含まれ、その高分子多糖体が、我々が生まれながらに有するこれら各種の「生体防御機能」を刺激して活性化すると考えられるきたからです。

特にアガリクス・ブラゼイ・ムリルが注目されてきた由縁は 「β-Dグルカン」をはじめとする6種類の高分子多糖類が極めて豊富に含まれることにあります。また、その他にも栄養成分であるビタミン類、ミネラル類、酵素類、食物繊維などを豊富に含んいます。近年は特に、制ガン効果や抗ガン効果に対し大いに注目されてきましたが、その含有成分から、生体防御機能の低下や誤作動によって生じる様々な現代型疾病の予防・改善効果に対しても大きな期待が寄せられているのです。
 

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